「・・・わかったよ、履けばいいんだろう」
その言葉に満足そうに口の端をあげて笑うイザークにアスランは腕を伸ばす。
「でもその前に」
言って強引にその腰を引き寄せて唇を重ねた。
「これを脱ぐのを手伝ってくれないか」
「ん・・・っ」
いつまもイザークが怒っているのは嫉妬のせいだ。
ラクスという形式上とはいっても一応の婚約者が選んだものを身に着けているアスランが面白くないという理由で。だから普通に考えてみればどう考えてもおかしい「パンツにはパンツ」という図式に持ち込んだわけだ。自分を睨む視線の中に意地っ張りのプライドの欠片とかわいらしいジェラシーを見つけたからこそ、アスランは承諾してみせた。
――言葉の上では。
「き、きしゃま・・・」
腰砕けのキスで舌足らずになっているイザークの言葉にもはや勢いなんてなかった。
「そういえば、どうして今日は俺の部屋で待ってたわけ」
いつもはアスランがご機嫌伺いに行かないと顔なんて見せないのに。
問われたイザークはアスランの腕から逃れようと体を捩る。
「あぁなんだ、そういうことか」
クスリと笑ったアスランにかぁぁとイザークは白皙の頬を真っ赤に染めた。
「待ちきれなかったんなら素直に言ってくれたらいいのに」
アスランのイチゴパンツばかりをあれこれ言っていたイザークのズボンの股間は端から見てもわかるくらいにその存在を主張していて。腰を捩ったりなんかしたものだから、自分から刺激を与えてしまって尚更に昂ぶっているらしい。
「う、うるさ」
反論はあっけなく濃厚なキスで塞がれた。
「シャワーを浴び終えたらそのパンツ、履いてあげるよ」
耳元で囁かれる低音にイザークは膝から砕け落ちる。手にしていた『勝負パンツ』はパサリと床に舞い落ちた。
目を閉じる瞬間、イザークの目に映ったのは異様に盛り上がるイチゴのパンツ。かわいいイチゴの下に獰猛な武器が隠れているのかと思うと違和感に心穏やかじゃない。
「やっぱりそれ・・・止めろ」
イチゴは嫌いじゃないが、そんなイチゴは遠慮したい。
「わかったよ」
よっぽどお気に召さないらしいイザークに小さく苦笑するとアスランは早々にそれを脱ぎ捨てた。
「これならいいだろう?」
答えを聞くよりも早くイザークはベッドに押し倒されていて。
イチゴパンツの中にいたアスランはやたらと威勢が良かった。
「あっ」
甘い吐息にアスランが楽しそうに笑う。
照明の落とされた床には二枚の派手派手しいパンツと、いつのまにか脱がされたイザークのボクサーパンツが転がっていた――。
元ネタを一緒に練ったお相手、
trash boxの屑さんから素敵なイラストを頂きました。
→赤パン
→イチゴ
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