二日後の夕方、玄関に二人の姿はあった。
「今度はちゃんとお前が先にメールしろよ」
いつもと同じ別れのセリフを口にするイザークは部屋着のまま。一方のディアッカは白い隊長服を身にまとっている。
「ああ、わかったよ」
笑顔でそれに答えながらディアッカはその腕に細い体を抱き寄せる。
「約束だからな」
ねだるようにして見上げるその唇にキスをしながら、銀の髪ごとぐしゃぐしゃとなでてやる。
「わかったって。・・・あのさ、イザーク」
「なんだ?」
「今度一緒に休暇とらないか。もっともっとゆっくりしようぜ」
聞いていたイザークの顔が華やかにほころんだ。
「じゃあ、お前の分も申請しておいてやる」
「ああ、頼むよ」
そういうとディアッカはイザークの頬に軽くキスをして荷物を持った。
「気をつけろよ」
「ああ、お前もな」
「愛してるぜ、イザーク」
「そんなの知ってるさ」
言いながら玄関のドアを閉める。見送りはいつもここまで、外に出るとお互いに指揮官に切り替わるのだ。
けれど、ディアッカはイザークの我慢が何日持つのかと想像してその表情を緩めた。
毎回ディアッカがメールを先に送るという約束をしているのに、「約束は覚えてるか」という用件で根負けして先にメールをしてくるのはいつもイザークなのだ。そして、それにディアッカが返事をしているのだが。
「今回は休暇の申請を理由にしてくるかな・・・」
そう思うとまたしばらくは寂しい思いをしなくて済みそうだ。
気持ちを切り替えたディアッカは振り返ることなくエレカに乗り込むとそのエンジンをかけて走り出した。
END
2005/3/7
あとがき
あるサイトさまの「エルスマン隊長」なイラストを拝見して 触発されてしまいました!!
ディアが白服を着ている描写を書きたくなったのですが、
それって同時に二人が別々の部隊にいるっていうことだと気がついたら
いつもは会えない二人、な話を書こうという趣旨になりました。
うまくその辺かけてるかどうかは疑問ですが・・・。
そのイラストの色っぽさはまるで表現できてませんが、
けっこー楽しかったです(笑)
あるサイトさまの「エルスマン隊長」なイラストを拝見して 触発されてしまいました!!
ディアが白服を着ている描写を書きたくなったのですが、
それって同時に二人が別々の部隊にいるっていうことだと気がついたら
いつもは会えない二人、な話を書こうという趣旨になりました。
うまくその辺かけてるかどうかは疑問ですが・・・。
そのイラストの色っぽさはまるで表現できてませんが、
けっこー楽しかったです(笑)